こんにちは、ふじもんです。
本日は、私が写真を始めたきっかけや撮影のときに大事にしていることなどをまとめてみました。
写真を始めたきっかけ

私が写真を始めたきっかけは、7年前に職業訓練校に通っていた頃です。
当時クラスの担任だった先生が、古いフィルムカメラを時折首から下げているのを見かけていました。
ある日、どんな写真を撮っているのか見せてくれて、その時は言葉にできなかったけれど、懐かしさに近いような感情を抱いたのを覚えています。
写っている物や人も見たことがないはずなのに、感じた既視感。撮影した時の匂いや空気が閉じ込められているような、不思議な感覚でした。
これが後に写真を続ける大きな理由になるとは、その時は思いもしませんでした。
なんなら「写真なんて退屈そう」と思っていた自分もいたほどです。
ただ、そのきっかけがなければ、写真に興味を持つことはなかったと思います。
写真が好きな理由

誰しも一度は経験があるかもしれませんが、例えば部屋の片付けや模様替えをしている時に、本棚や押し入れの奥、何を入れていたか覚えていない箱の中、本の隙間などから昔撮った写真が出てきたことはありませんか?
サプライズプレゼントのように突如出てきた写真を眺めていると、いつの間にか他にもないかと片付けを忘れ、思い出に手を伸ばしている瞬間があったのではないでしょうか。
私にとって写真は「それ」なんです。
同時に、私が写真に求め続ける役割も「それ」の中にあります。
「懐かしい」と思って手に取っている時、きっと誰しも良い顔をしているはずで、怒りながら見る人はあまりいないと思います。
または「この時間は戻ってこない」「もう戻ることはできない」と感じることもあるかもしれません。
そういった気持ちになれるのも、写真の力だと思っています。
写真に対して、上述したような心や感情に訴えかける効果や役割を求めるようになってからは、ピントや構図、色味などはあまり気にならなくなりました。
その役割が果たせる写真であれば、細かい技術は大したことではないと気づき、使うカメラも変わってきました。
それまでは一眼レフやミラーレスなど、見たままを正確に記録することにこだわっていた時期もありましたが、極論「写ればいい」という思考になってからは、なるべく小型でポケットに入るコンパクトデジタルカメラを持ち歩くことが増えました。
誰かの「懐かしい」を収めるには、それで十分です。
写真は誤魔化しの効かない、最もクリエイティブな世界

とはいえ、クオリティや個性に背を向けるのは違う気がしています。
写真は「写ったもので勝負する世界」なので、「これ◯◯さんが撮った写真っぽいね」と言われるような個性や世界観は大事にしています。
自分が撮るということは、自分という人間を通してシャッターを切ること。
「誰が撮っても同じ」にはならないと思いますが、撮る側が「自分が撮る意味」を忘れてはいけないと常に意識しています。
そのため、個性の出し方をあの手この手で試してきました。
フィルムカメラを使ってみたり、現像した写真をスキャンして取り込み、レタッチでわざとぼやかしてみたり。
レンズにサランラップやワセリンを塗って“写りすぎない”ようにしてみたり。
技法としては既出のものばかりですが、自分にとってしっくりくる表現を試行錯誤する時間も好きな時間です。
あとは光を意識して撮るようになりました。
最初は「明るく撮れればいい」くらいに思っていたのですが、
いつしか「光そのものが被写体の表情を決めている」と感じるようになりました。
逆光で輪郭だけが浮かぶ瞬間や、窓から差し込む光が肌をやさしく照らす瞬間。
そういう一瞬を見つけたとき、カメラを構えるより先に心が動くんです。
光を追うようになってから、写真が少しだけ“生きている”ように思えるようになりました。
細部にこだわることで、自分の色や個性を生かした写真が撮れるのではないかという考えを大事にしています。
これから挑戦したいこと

人を撮影したときに、時折「大事にします」「なんか好きなんです」と言っていただけることがあります。
それは自分にとってとてもありがたく、モチベーションにもつながり、次のアクションや目標へのきっかけになります。
写真を撮る目的はこれからも変わらないと思いますが、この気持ちになるトリガーは「人」だと思うので、これからもたくさんの「人」を中心に撮影していきたいと思います。写真は私にとってタイムマシーンなので、その思いを大切に「人」にこだわり続けたいです。
また、デジタルが進行する時代だからこそ、物質としての強みを活かし、印刷して形に残していきたいと思っています。
そうやって撮り溜めた作品で、小さくても個展などを開けたら、自分の撮ってきた写真と俯瞰的に向き合える機会が生まれると思います。
プロじゃないからとか、資格がないからといった要件にとらわれることなく、自分のクリエイティブな心を満たす行動を今後も続けていきたいです。
また次回の記事でお会いしましょう。
