卒業式の贈る言葉から結婚式の友人スピーチまで、人生には何かと人前で話さなきゃいけない場面があります。
僕は元々人前で話すのはそんなに好きではありませんでした。
幸い仲間や機会に恵まれ、学生時代に様々なコンペや論文発表にチャレンジをさせて頂きました。結果としてコンペでは全て入賞を果たし、プレゼンテーションへの自信を培うことができました。※残念ながら、すべて優勝しました!まで華々しいものではないです。
社会人になってからもこの時に苦労した経験が活きており、おかげさまで社内はもちろん、外部のイベントに登壇するのも大好きになりました。
この記事を読んでいる方にはプレゼンテーションが得意な方も苦手な方もいらっしゃると思います。いつかどこかでお役に立てるように、自分が培ってきた心構えとちょっとした工夫のようなものをお伝えできたらと思います。
1.大事なのは中身
特に初めてチャレンジする方にありがちですが、他の方のすごい資料に圧倒されてスライドから作り出す方がいます。手順として間違いではないのですが、結果的になによりも大事なのはやはり内容です。
盛り付けが上手でも、料理そのものが美味しくなければ食べてくれなくなっちゃうので、なにより内容に重きをおきましょう。
伝えたいことは
キモになるのは「伝えたいポイントはどこか」です。
有名なPREP(プレップ)法という整理の仕方があります。
文章・プレゼンテーションの構成など幅広く整理できます。Pの部分を如何にして伝えるかをゴールに全体の構成を考えていきます。※ちなみにGMOインターネットグループのスピリットベンチャー宣言に「結論ファースト」という一文があったりします。
例えばこんな文章があったとします。
去年の夏にみんなでBBQをして楽しかったです。
宮崎は食べ物が美味しいし、暖かくてすごしやすいから大好きです。
これを試しにPREP法で整理してみるとこんな感じに再構成できます。
P 私は宮崎が大好きです。
R 食べ物も美味しいし、暖かくてすごしやすいからです。
E 去年の夏はみんなでBBQを楽しみました。
P これからも宮崎の良いところをたくさん発掘していきたいです!
どちらが良いか?ではないのですが、何が伝えたいのか?という一点においてはわかりやすくなります。
最初から整理して考えるのが苦手という方もいらっしゃると思います。
僕もどちからというと苦手で、まずは適当に言いたいことや伝えたいことを箇条書きとかなんでも良いんですが書き出してみて「この中でPに当たるものは何か?」と探してみるのがオススメです。もしその中に納得のいくものがなければ「本当に伝えたいことは何なのか?」と話の本質的な部分を事前に考えるきっかけにもなります。
この辺をしっかり考えておけば、資料が優れてなくても構成だけで話が伝わります。
他の人の話や文章を推敲する時にもこの考え方は有効で「この話で一番重要なポイントはどこだろうか」「構成はもっとこうした方が伝わるんじゃないか」とか、既にある程度できあがったものをブラッシュアップするのにも適しています。
2.ともかく練習しまくる
練習しまくってこれなら大丈夫!と自分で思えたら、本番前の不安は解消されます。そもそも話すのが苦手という方もいると思いますが、練習して上手く話せない人は存在しません。話すのが上手い下手ではなく練習が足りてないと捉えるようにしましょう。
実際に話してみないと気づかないポイントが多々あったりするので、不安でない場合も1、2回は練習した方が良いです。資料だけつくって慢心し、練習をサボり本番でコケる人を見てきたので、油断しない意味でも。
実際僕もひたらすら練習をし、それを見てもらってダメ出しや意見をいただく、納得できるまで繰り返すという反復をして徐々に自信がついてきました。
やり方としてはなるべく本番に近い環境で、できれば誰かに聞かせて意見をもらうのがベストです。スクリーンの位置や大きさ、立つ場所、向く方向、照明の位置、後ろの席からでもちゃんと文字が見えるかなどなど・・ここさえしかっりやっていれば、ボロボロな感じでも結果的にブラッシュアップされて良いものにつながっていくのは間違いないです。
3.自分が一番楽しんで話す
話し手のつまらない・楽しいは聞き手にダイレクトに伝わります。自分自身がまず楽しめてないと熱意や感情を伝えるのは難しいです。
もっちさんの記事にもありましたが、楽しんでプレゼンテーションするには「自分が好きなことを話す」に尽きると思います。
先日「Webナイト宮崎 Vol.5 ~てげ飲みながらLTしたい~ at ATOMica」で登壇した時は、お題もお題なので好きなお酒のラベルやロゴデザインについて語らせていただきました。
内容自体はそこまで珍しい話ではなかったのですが、誰より僕自身が楽しんでやらせて頂きました。(少し酔っ払ってたのもありますが)会場の皆さんにも楽しんでいただけたと感じています。
しかしこれだと「自分が題材を選べる前提がないと楽しめない」と感じてしまう方もいるかと思います。
もちろん「◯◯な内容で話して欲しい、と依頼される時」「資料だけ渡される時」も多々あります。そういう時は「自分が楽しんで話せるポイント」は無いかを探してみたりします。
僕の場合はGMOインターネットグループやグループ各社について説明をする機会もあり、自分以外が作った資料を使って話すので、最初は他人事のような雰囲気で話しちゃったり・・というのがありました。そのような場合まず練習してみて、例えば「この規模感でこれができるってウチの会社すごいよね!」とか、自分自身がまず話の内容に共感できる部分を探してみます。そこを起点に資料の内容を1ページずつ「自分の言葉」に変換して伝える練習を重ねていくと、徐々に自分事として楽しめるようになっていきます。
最後に
心構え的なところをメインで書かせていただきましたが、スライドを作るのもプレゼンテーションの面白い要素の一つです。最近勉強になったのが鷹野雅弘さんのこちらのnote。
文字 < 図解(チャート、グラフ、表) < イラスト < 写真 < 動画 < 実物
ただし、文字は、「文章 < 箇条書き < キーワード」のように、文字数を減らすほどにパワーが増します
伝わりやすさや、伝わるスピードの順番ですね。無意識でやっている方が多いと思いますが、言語化されることで非常にスッキリしました。たった一文字削るだけで本当に伝わりやすくなる感じがするので、是非試してみてください。
GMOインターネットグループの宮崎クリエティブチームでは月1の持ち回りでチーム勉強会を開催しています。仲間内なのでそこまで緊張することもなくフランクな雰囲気の勉強会です。定期的に人前で話すことは良いトレーニングになります。弊社取締役から「クリエティブはプレゼンが上手い」と褒めていただいたこともあります。
人生で役立つ場面も多いので是非一緒にプレゼンテーション能力を鍛えていきましょう!