こんにちは、モリンガです!
ありがたいことに最近、ポートフォリオ講座や添削会に参加させていただく機会が増えてきました。
そして、学生さんや転職を考えている方など、いろんな方のポートフォリオを拝見するうちに「今、自分がポートフォリオを作るならこうするかも」というポイントがいくつか見つかりました。
今回は、そんな添削会で気づいたことや学んだことをまとめてみようと思います。特にこれからポートフォリオを作る方に読んでいただけたら嬉しいです!
INDEX
ポートフォリオ作成のポイント
基本的な考え方
私は、GMOインターネット株式会社に応募したときは「とにかく数を増やす派」でした。
面接前日の夜遅くまで作業して、クリアファイルをいっぱいにした思い出が蘇ります…!
私は幸運なことに良い結果に繋がったのですが、無茶をしすぎると逆に評価を下げる危険性もあります。ですので、あまりに無理な作品数の増やし方はせず、クオリティを高めた作品を試しにまとめて、それからテンプレートとして展開していく方が効率的だと思います!
作品すべての完成を待たない
最初にお伝えしておきたいポイントですが、作品のゴールとポートフォリオのゴールは別物です!作品はそれぞれのテーマや課題に合った表現を追求するものですが、ポートフォリオは相手(採用担当者)にあなたの実力を伝えるためのものだからです。
そして、ポートフォリオ制作に着手する際に大事なのが「ポートフォリオに載せられるレベル」を見極めること。構想を100%完成させた作品1つより、70%の作品3つの方が選考では有利なこともあります。
ここで言う「構想を100%完成させた〜」というのは、クオリティの話ではなく展開の話です。例としてWebデザイナーを目指す方の場合。デザイン完了後にコーディング、リリースした状態が100%だとしたら「デザインが完成した時点でポートフォリオに載せる」ことを心がけてください。
つまり「完全に実装まで終えた1作品よりも、デザインカンプが完成した3作品」の方が、あなたのデザインセンスの幅広さを示せます!
もちろん「実装できる」とか「リリースや運用まで体験している」のは素晴らしい強みですが、そこを目指したがためにポートフォリオが間に合わなかった…なんてことだけは避けましょう。

そういった構想がある作品の場合は、段階的にポートフォリオを更新するのがおすすめです。
- デザインカンプ完成:ポートフォリオに掲載
- 実装がすべて終わった:実際のコードが見れるものなどをページに追加
- リリース・運用開始:URLやQRコードを追加
時間も体力も限られた就職活動における優先順位の付け方はぜひ大事にしてください!
もちろん、作品のクオリティ自体は100点を目指してOKです!
むしろそこが低いとマイナスなので、「今できる最善のクオリティ」にしておきましょう!
作品の数
ここも悩ましいところですよね…!正直にお伝えすると「あればあるほど良い」のですが、目安となるのは「自分の幅や強みがわかる数」です。
例えば余白たっぷりでおしゃれなデザインが得意な方でも、本職になればスーパーのチラシのような、情報量の多い賑やかなデザインを求められることはよくある話です。
また、Webデザイン系のお仕事であれば「Webサイト」や「UI/UX視点の改善」、「アプリケーション」など、職種の中に専門分野が複数あると思います。そういったものの振り幅が見えるのが良いポートフォリオだと思います。ですので、逆に「ポートフォリオをきっかけに作品の幅を拡げていく」のもおすすめです。
今まで拝見して「すごいな」と思ったポートフォリオは、とにかくいろんな作風や制作ジャンルに挑戦しているものが多かったです!
私がおすすめするポートフォリオの作り方

以上を踏まえて、ここからは具体的な進め方をお伝えします!
期日と必要なものを洗い出す
- 受けたい企業の応募締め切りはいつか、どんなスキルを求めているのか、どんな仕事が多そうか。
- それに対して自分が今載せられる作品はどのくらいで、どんなものが多いのか。
- その2つを照らし合わせ、どんなものをどのくらい載せられそうか。
こんな感じで、企業研究というよりはその企業の「お仕事研究」から始めましょう。そして余裕のあるスケジュールを考えてみましょう。最近だとAIがお手伝いしてくれるので、スケジューリングが苦手な方はぜひお試しください!
まずは1作品分だけページを作ってみる
いきなり全部作ろうとしなくて大丈夫です。まずは1作品だけポートフォリオに載せる形でまとめてみましょう。
1作品分の構成ができたら、それをテンプレートとして、他の作品も展開していく方が効率的です。最初から全部作ろうとすると、途中で迷子になりがちなので…。(実体験)
それに、1作品分だけでも形になると、一気にモチベーションが上がります!
現状あるものをまとめておく
ポートフォリオきっかけでの作品制作も大事ですが、まずは「今すでにある作品や出ている成果」をまとめておくのがおすすめです。
- 前述の通り、追加で何かあれば付け足して更新するスタイル
- 最悪口頭で補足もOK!
(いま追加でこんな作業してます、実際にこんな効果が出ましたなど)
ポートフォリオは「完成させるもの」というより「随時更新していくもの」と考えた方が気が楽です。思い描いたボリュームや内容じゃなくても、今の自分を見せられる形になっていればOKです!
古い作品はリデザインもあり
もし過去の作品が今のトレンドと合わない、受ける会社で必要なスキルやテイストと違う…という場合は、リデザインして今風にアップデートするのも手です!
ゼロから新しい作品を作るより、既存のものをブラッシュアップする方が効率的な場合もあります。
ポートフォリオ自体のクオリティより、作品のクオリティ
これもよくある悩みなんですが、「ポートフォリオ自体をおしゃれにしなきゃ…」と思い迷走してしまうパターン。私も陥ったことがあります…。
もちろんポートフォリオが素敵なのは良いことです。ですが、見られるのは「中身の作品」!よって優先順位は作品のクオリティ>ポートフォリオのデザインです。
ポートフォリオ自体は、最初はシンプルでOK。作品がちゃんと伝わる形になっていれば十分です!
「作品集」じゃなく「スライド」と考える
これは、個人的にすごくおすすめの考え方です。
ポートフォリオを「作品集」と思うと、完璧に作り込まなきゃ…となりがち。でも「プレゼン用のスライド」と考えると、情報の取捨選択がしやすくなります。
- 面接などでは、作品を見せつつ口頭で説明する機会も多い
- スライドだと情報は最低限になる→情報量がちょうどよくなりやすい
- 面接官は文章を読み込むより、飛ばし読みやポイント読みをする方が多い
スライドだと文字数をかなり絞りますよね!その感覚で作ると、一番見やすくて伝わりやすい文字数に落ち着きます。
余力があるなら…ポートフォリオを楽しもう!
ここまでは「効率的に作る」話でしたが、余力がある方にはぜひポートフォリオ作り自体を楽しんでほしいです!
特にWeb作品に多いのですが、面白い作品の見せ方をしていたり、サイト自体がインタラクティブで、見ていて楽しいものにしている方もいます。ですので、「もっとこうしたら面白いかも!」「見ていて楽しいかも!」といったエンターテイメント精神も、作り手としてとても大事な部分です。
作り手が楽しんでいるかどうかは、見る側にも伝わります。楽しんで作った方が、ご本人にとっても学びが多いはず!
ポートフォリオを面白くすることを「新しい技術」や「トレンド」を試すきっかけにしていただくと、技術も習得できて就活も捗るので最高です!
まとめ

今回のポイントはこちらです!
- 作品のゴールとポートフォリオのゴールは別物
- 構想実現率が100%の作品1つより、70%の作品3つで制作の幅を見せる
- 逆算思考でゴールから考える
- ポートフォリオは「スライド」と考えると楽
- 余力があれば楽しむ!作り手のテンションは伝わる
完璧なものを作るよりもまず形にすることが大事です。実際のお仕事も最初から100点はなかなか出せません。
ですので「今の自分」を見せられる形になっていれば、それで十分スタート地点に立てます。それに、作ってみないと足りないものは見えてきません。作ってからのアップデートの方を大事にしていただければと思います。
ポートフォリオ作りは大変ですが、自分のこれまでの頑張りを可視化する作業でもあります。ぜひ楽しみながら取り組んでみてくださいね!
応援しています!