ウェブサイトの改善に関する提案を行う際、感覚だけでなく、データに基づいた提案をすることが大切です。
サイト改善のために色々提案してはみるけど、もう少し根拠に基づいた提案力を上げてユーザー体験やコンバージョン改善につなげたい!
と思っており、そこで、Adobe Analyticsを活用して、改善に繋がる根拠を示したいと考え、記事としてアウトプットすることにしました。
これにより、データ分析の理解が深まり、自身の提案力も向上することを目指しています。
それでは、Adobe Analyticsの基本的な使用法を紹介していきます。
ワークスペースと各機能
まずは、「ワークスペース」の機能です。ワークスペースでは、ドラッグ&ドロップ操作でデータをビジュアル化でき、直感的にレポートを作成することができます。この機能を使うことで、迅速かつ詳細なデータ分析が可能になります。
上部メニューの「ワークスペース」から新規プロジェクトを作成し、フリーフォームテーブルを選択します。
左側にはさまざまな情報が表示されるので、今回は「ディメンション」から「ページ」、「指標」から「訪問回数」を選択しました
これにより、期間内の各ページへの訪問回数とパーセンテージが表示されます。
さらに指標は追加することができます。今回は「離脱率」を追加しました。これにより、特定のページを表示した後にサイトを離れた訪問者の割合が表示されます。
- ※ツール内のスクリーンショットは一部加工を施しておりますので、実際の数値とは異なります。
指標部分は右クリックで選択し、新しい指標を作成したり、グラフ化するオプションもあります。これにより、データを視覚的にわかりやすくすることが可能です。
直観的な操作だけで、細かい数値データが見れて使いやすい!!
次に、セグメント機能を紹介します。セグメントは、レポートの対象データを絞り込むフィルタリング機能です。セグメントを使うことで、特定のユーザー層やページのデータを抽出し、全体と比較することができます。
たとえば、訪問回数に「新規」を追加すると、517,455回の訪問のうち、13,767回は新規の訪問者であることが分かります。
さらに、セグメントは重ねて条件を指定することもでき、今回は「iOSユーザー」を追加してみました。すると、新規かつiOSユーザーの訪問回数は320回であることが確認できます。
これにより、集計期間内でPCから訪問しているユーザーが多いことが分かり、PCユーザーを主体にしたデザインアプローチが効果的であることが見えてきました。
デザインアプローチへの活用
上記のデータから、今回であればPCユーザーを主体にデザインアプローチを行うことで、情報をより多く提供することが可能になります。例えば、PCでは画面サイズが大きいため、サイドバーやタブで追加情報を表示したり、メガメニューやドロップダウンメニューを活用することで、ページを整理しつつ、必要な情報にアクセスしやすくするなどデータからデザインに落とし込むことができます。
また、ユーザーの特性が明確になることで、さらに深いデザイン設計が可能になります。例えば、年齢層が分かれば、フォントの視認性やサイズ感を調整したり、サイト内の遷移パターンが分かれば、どのコンテンツを目立たせるべきかが明確になり、より効果的なデザインを提案できます。
提案力を高めるためのデータ活用
依頼者に提案する際、単なる理屈やデザイン面での知識だけではなく、数値的な根拠を示すことが重要です。データに基づいた根拠を示すことで、提案がより説得力を持ち、実行に移されやすくなります。
まとめ
今回はAdobe Analyticsの基本的な使用法についてご紹介しました。データを活用してユーザー行動やマーケティングパフォーマンスを分析することで、より根拠に基づいたサイト改善が可能になります。
Adobe Analyticsを使いこなして、効果的な改善提案を行い、ユーザー体験やコンバージョンの向上を目指すぞ!オー!